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『コロンブスの図書館』読んだあれこれ。

 内容は一言で言うとコロンブス(クリストバル・コロン)の息子であり、生涯を通じて本を集め続けた愛書家エルナンド・コロンの伝記。
 原題は" THE CATALOGUE OF SHIPWRECKED BOOKS: Young Columbus and the Quest for a Universal Library"である。
 エルナンドは、15世紀末という大航海時代の曙光の時期に生まれ育ち、16世紀半ばよりは少し前に50歳で死んだスペイン人だ。その父はクリストバル・コロン。つまり大航海者であると同時に大言壮語の夢想家として現在の世にも名を轟かせるかのコロンブスだ。
 父クリストバルは二十代終わり頃に貴族の娘フェリパと結婚し、長男ディエゴを得たが、フェリパは早くに亡くなってしまった。そう時をおかずにクリストバルは農家の娘ベアトリスと関係を持つ。ベアトリスは一定の学はあったが農民階級で身分は高くはなく、クリストバルはベアトリスとは正式には結婚しなかった。そんな二人の間に生まれたのが次男エルナンドである。
 エルナンドはいわば庶子の立場ではあったが、正式に手続きされてクリストバルの子であると認められ、ごく幼い時期から兄ディエゴと共にスペイン宮廷に出仕した。宮廷で、エルナンドはフアン王子の小姓を務めながら高い教育を受けて育った。
 13歳のとき、エルナンドは父の探検航海に同行する。コロンブスの第四回目にして最後の航海であるが、このときクリストバルはすでに50歳の坂を越え、入植地の失敗を理由に逮捕されたりと落ち目にもあって、航海は当初から支援が乏しかった。1502年に船出した船はフナクイムシにやられてボロボロで、出航から1年あまり後にはジャマイカで座礁して動けなくなった。救助が来るまでさらに1年、その間、病気や資源の不足や乗組員の反乱に悩まされる散々な旅だった。クリストバルは失意のうちに1506年にスペイン本国で死去する。とはいえ、まだ若々しい少年だったエルナンドはこの厳しい航海を生き延びて航海の経験を積み、父との旅を思い出に深く留め、そして新世界で目にした事物に好奇心を向けた。
 ところで伝記を読むとエルナンドは、航海者としての資質もきっちり持っているが、それ以上にとにかく几帳面であり、また実務に長けた人であるように思える。
 とくに情報の積み上げへの熱は、もともとの気質がそうなのかもしれないし、宮廷で暮らした少年時代に事務能力がさらに磨かれたのかもしれないが、とにかく若い頃から大量の物品を帳面に付け、秩序立て、取り出すべきときに取り出せるようにきちんと整えておくクセがあるらしい。世界の全てを情報化して手元に置いておきたい、そういう博物学的な感覚がなんだか強く彼に内在しているように見えた。
 世界はどんな様子か、どんなものがどこにあり、どうやったら知ることができ触れることが出来、役に立てることができるか。世界のあらゆる要素を情報の山脈として築き上げ、それをいかに効率的に運用できるか、そんなことを意識し続けているような気がする。そういうエルナンドの気質には、なんていうか、ぐっと来た。
 個人的に日本の長久保赤水もそういう風なタイプに見えているのだが、世界の手触りを文字と絵図にして紙に記し、その手触りをいつでも好きなときに仮想的に取り出せる、そんな便利なものをこさえて手元に置きたいし他人にも共有して使ってもらいたい、そういう欲求があるように思えるのである。エルナンドはデータベースの魅力に憑かれた人間なのだ。
 わかる。データベースにはそういう魔力がある。それにしてもエルナンド、印刷技術という新技術を全面的に前提としながらとはいえ、よくもまあその時代にそれだけのデータベース構築に邁進したものだなと思う。
 本のなかでは、エルナンドが図書館を作り上げようとした根にあるものとして、父クリストバルへの追慕と、また父への思いもひっくるめて祖国スペインが世界を統べる唯一の国として屹立するために当然必要なものとして、世界の知識を集約したデータベースを構築することへの意識が取り出される。それは確かにそう思えるのだが、私自身は、とにもかくにもあらゆる知識と情報にアクセスしたい、それも効率的にできるようにその原材料を集め仕組みを黙々と積み上げていくエルナンドの気質、その集大成としての図書館というのがなんとも印象に残った。
 なんとも共感というか感心してしまうのは、彼がとにかくなんでもかき集めていたことだ。なんらかの地理や情勢を記した版画だ、音楽の譜面、当時としては意味も価値もたいして高くないと考えられていた流行の恋愛詩といったものまで、とにかくなんであれ文字や記号や図像でなにかが記録されているものは片っ端からかき集め、目録を営々と綴っていこうとした。
 手書き写本は高価すぎるという経済上の理由もあるとは思うが、当時の本収集マニアとして見た場合、高価で美しい写本を工芸品として求めるのではなく、印刷されてそこらの庶民も手に取るような本や図版、言ってみればマニアの間では木っ端のような紙切れ扱いされるようなものまで大量にストックしていくエルナンドは、当時では好事家としてもかなり奇妙な人枠だったかもしれない。
 しかし、エルナンドが生涯かけて図書を収集し続けたのも、スペイン地理誌をまとめようとしたのも、情報コレクション欲という程度には留まらないように思う。だから彼は収集マニアではないのだ。集めて並べて眺めて満足、ではないのだ。
 そしてまた、知らないことを知りたいという学術的・知的好奇心も、それが基盤にあるのはもちろんだが、それだけではないように思う。学究の欲をさらに上回って、ただただ大量の情報を集約し並べ直し整えて、快適に取り出したい、そういう欲求を持った人だからこそ、本を集め図書館を運営しようとしたのではないかと思える。
 図書館として運営しようとしたときに、エルナンドが概要目録や題材別目録、さらには著者一覧・科目一覧も作り、本をそれに沿って並べ替えようとした。そのあたりに、その熱が爆発しているように思う。しかも目録類は複製して各地に配ろうともしていた(当然ながら印刷技術を前提としているだろう)。誰もが参照できる知識の山があり、そこではいくつもの原典を確認して比べることができ、実証や議論の支えにすることができる。そのために、書庫という物理的な記憶保存媒体をこしらえるだけでなく、検索性というソフト面もがっつり作り上げようとしていた。本の中で喝破されているとおり、彼はインターネットの検索システムのようなものを構築したかったのだと思う。
 だが、この先見性のありすぎた図書館構想は、完成間際といえる段階まできて本人の死で未完に終わる。エルナンドは子をなさなかったので、一万五千冊の蔵書を含む全ての遺産は甥のルイス(兄ディエゴの息子)に引き継がれることになっていた。当然ながらエルナンドは遺言書で、遺産のうちの相当量を図書館の維持運営と拡大に当てるように記載していたが、やっぱりというかなんというか、その望みは守られなかった。甥は図書館運営には興味を持たず数年放置し、エルナンドの本はセビーリャ大聖堂に移管された。大聖堂で図書は死蔵に近い状態に置かれ、エルナンドが夢として描いた壮大な図書館として機能することはなかった。
 しかし、訳者のあとがきによれば、エルナンドの蔵書の一部は現在もセビーリャのコロンビーナ研究所を構成するコロンビーナ図書館に収蔵されているということだ。コロンビーナ図書館、スペイン語でビブリオテカ・コロンビーナ、つまりコロンブス図書館である。
 同じく訳者あとがきでは、エルナンド本人は図書館に自分の名をつけて「ビブリオテカ・エルナンディーナ」とするつもりだったようだと言及している。父を慕い続け、その名誉のためにあらゆることをなした息子エルナンドの蔵書を引き継ぐ図書館としては、コロンの名を冠しているというのは父もエルナンド本人も双方含まれていて賢明なネーミングかもしれないと、そのように触れられているし、それもそうだと思う。
 しかし、それでも個人的には、私の心の奥では、熱すぎるほどのデータベースへの情熱はエルナンド本人の内側から湧き上がってきていたもののように思えて、もしも彼の夢の図書館の名残が現在にもかろうじて残ったのなら、その名前はエルナンド図書館であってくれても良かったなあと、判官贔屓っぽいが、そんなふうに思った。

海や船,地図や地理 編集

 アメリゴ・ヴェスプッチ号の出航を見守ってきた。
 乗船も、なんとか予約入れれて乗れたけど、雨がなかなか強くて写真はまともに撮れなかった。
 まあ、そもそも私はカメラ撮影ドチャクソ素人で下手くそだし、そもそもいいカメラも持ってないんだけど、しかしぶっちゃけヴェスプッチを撮るためにってことで、新しくコンデジを買って持ってきてたのだ。
 もともと私は旅行先で、記録とか資料とかになれー!という気持ちで大量にモノの写真を撮りがちなので、そういうとき向けに屋外でのややハードめな取り回しに強いタイプのコンデジが欲しかった。ぶっちゃけると土木や建築の人が現場記録向けに愛用することが多い、元オリンパスから出てたTOUGHシリーズだよ。
 とにかく頑丈、かつ手軽にそこそこ撮れる。がさつでポンコツでどんくさい私でもそれなりになんとか抑え写真を撮れる。ありがとう大好き。

 おかげで、多少降ってても平気でカバンから取り出せてホント大正解だったし、遠慮会釈なしにガンスカ撮りまくれたけど、さすがにこの雨だとレンズフィルターに水滴ついちゃって写真としてはダメダメになっちゃった。
 でもいいんだ、自分の思い出と、なんかのときの資料になればそれでいいんだから、
 そういうわけで、とりあえずできるだけ軽率にシャッター押しまくったったので、なんか写真もうpりたいんだけど、実家PCだといまいち画像の操作がよくわからんので、帰ってから元気あったらやろう…

 帆船って、今まで見にいけたの那覇に来たスターツロード・レムクル号しかないんだけど、那覇は本来の寄港予定地じゃなかったのもあって、もっとこう地味で小規模な来航だったのだ。それに比べて、今回のヴェスプッチはもうえらいことになっていた。
 巨大な東京国際クルーズターミナル全フロアを使ったイベントが寄港中の五日間開催されてて、レストランやらバーやらワインコーナーやらショップやら、音楽の演奏やら映画の上映やら、もうなんていうかそこらの帆船イベントでは見たことないタイプの、たいそうおしゃれで都会的で大規模イベントが展開されていたのだった。
 館内BGMは延々とTime to say goodby流れ撮ったしな。もう全力でイタリアムードの盛り盛り大盛り盛り合わせ。すげーことイタリア!が押し出されててなんかすごかった(語彙力)
 まあ、イタリア大使館もがっつりかかわってのPRイベントだし、大都会東京でのイベントだしね。こんくらいのことは当たり前なのかもだけど、私はただ帆船を見たかっただけの田舎のオバチャンなので正直、ヒイ!なんだこの豪壮なイベントは……と度肝を抜かれてしまった。私じゃどうやってもこのオシャレのノリにそぐわない!なんかごめんね!とビクつきながら館内を歩いていた。

 来場してる人の数もたいそう多かった。
 東京……ほんと、いつでも人がいっぱいいるよ東京……大都会よ……(←田舎者なので、ここにたどり着くまでにすでに人の多さに息切れをしていた)
 乗船イベントも、マジであの船に全員乗せるんかちゅうくらいの行列ができた。予約制なのにこれだよ。
 そして予約して並んでた人は全員ちゃんと乗ってた。300人くらいはいたと思うんだけども。さすが最大級トールシップ。

 そうそう、アメリゴ・ヴェスプッチは、船影もたいそう美しい船だというのに、船内も怖いくらい隅から隅まで磨き上げられてて、なんか凄味がすごかった。すごかった。
 マジで帆がついて動くタイプの大使館だった。もうなんだろ、帆船っていう枠組みでおさまんねーやつだったわ。すげーわ。
 見に行って、マジで経験値上がった。世の中こういう船もあるのだなあ。

 ちなみにみなとみらいで展示してる先代日本丸と比べると、船長(日本丸は97m、ヴェスプッチは100.5m)も船幅(日13m、ヴェ15.56m)も少しづつ大きい。
 見学できたのは上甲板だけだったけど、船幅広いせいか、日本丸のときの印象と比べるとだいぶ広々ゆとりがあるように感じた。

 あと、出航時の抜錨セレモニーとかいうのがあって、これも予約してあったけど、アホみたいな人数が予約者として受け入れされてたみたいで、ぶっちゃけ予約システムの意味を失っていた。ターミナル内のステージで楽隊の演奏とか挨拶とか、っぽかったので、もうそんなんほかして3階テラスに出て、1時間あまり貼りつきでヴェスプッチを見つめていた。おかげで出航準備が進んでいくのがよく見れたので最高だった。そういう人がほかにもいっぱいいて、しかもそばにいる人、だいたいみんな海とか船に詳しい人で、雑談が勉強になった。ありがて。

 そうそう、クルーズターミナルのほう、ショップも乗船イベント後に覗いてみたんだよ。
 ポロシャツとか売ってあって、めっちゃかっこよくてめっちゃほしいわ思ったけど、お値札見たら二万円とか超えてたんでそっ閉じでしたね。
 だけど、本は買っちゃった…写真集…いちまんえんしちゃった…だけどこの本のいちまんえんは、ショップで売ってたものの大半よりもずっと安いお値段で済んでいるという恐ろしい事実。
 それでもさすがに衝動買いで一万円は…と思って悩んだけど「買いたい理由が値段(の安さ)なら手を出すな後悔するぞ、ためらう理由が値段ならまずは買え買わなきゃ後悔するぞ」…という、本読みたちの格言を思い出して買っちゃった。
 本って、出会いを逃したなと思ったら、後から延々後悔するってわかってるもんな。

 テキストは全部イタリア語だから、内容細かく理解するにはOCRとかしてテキストどうにかデジタルにしないと翻訳にもかけられないけどね。
 でも後悔してないよ。きれいな写真いっぱいあったし、装丁めっちゃ凝ってるし、なにより設計図とか載ってる。
 やっぱ買ってよかった…買わなかったら一生後悔してた…ありがとう出会いの神さまと本の神さまとアメリゴ・ヴェスプッチ号とはるばる東京までこの船を動かしてきてくれた人たちとイベント設置と運営がんばってきれた人たちみんなみんな。

日記,海や船 編集

 大航海時代オンラインでは、港で交易品を売買して儲ける他に、交易品を材料として、縫製だの工芸だの調理だのといったスキルを使って別の交易品に加工したり、装備品や造船素材や消費アイテムを製造できたりする。
 例えば、家畜の「ヒツジ」を購入すると、船倉にヒツジのアイコンと数量が表示される。
 調理スキルで羊肉を生産するレシピ(アイテムとしてレシピ本がある。原料だけでなくレシピ持ってないと生産はできない)を実行すると、船倉には交易品「羊肉」が新たに増え、生産量に応じて原料の「ヒツジ」の数は減る、という具合だ。
 ところで、縫製スキル持ちであれば「ヒツジ」から「羊毛」を得る選択肢もある。縫製スキルで「羊毛」生産のレシピを実行する。すると船倉には「羊毛」が増え、代わりに「ヒツジ」が減り……あれ?

 誰もが思うだろう、毛を剥がれた丸裸の羊ちゃんはどこへ消えてしまったのかと。
 毛刈りには遭っても肥育された肉体は無事なままであるはずのヒツジから、さらに羊肉も生産できるはずではないかと。

 大航海時代オンラインには初心者のチュートリアルとして航海者養成学校というシステムがあった(その後、さらなるアップデートでチュートリアルは別のシステムに代わり、養成学校はなくなってしまった)
 クエストを請けるという形で座学&実践のカリキュラムが進む造りなのだが、この座学パートで交易担当の教官が、消える羊の謎を明かしてくれていた。
「毛を刈られたヒツジちゃんは、恥ずかしさのあまり、逃げていなくなっちゃうんです!」
(※航海者養成学校がなくなってしまったので正確なセリフは確かめられないが、記憶ではこんなノリ)

 というわけで、大航海時代オンラインの世界では、羊毛を得るとヒツジは消えるルールになっている。ヒツジ1頭から毛も肉も両方ゲット、とはならないさだめである。

 ところでネオアトラス1469ではふかふかの毛を持つまんまるのモフモフたちが交易品として出てくる。交易路を設定すると相手港の産物次第で、二次交易品のモフモフ帽やモフモフカーペットやモフモフギターが発生したりする。
 モフモフ製品はわりとコスパの良い交易品なので、モフモフ使った交易路はよく設定している。
 しかし、同じく生物&発見物でありながら交易品となるドードーの場合、あんまり取引すると絶滅してしまう設定になっている。
 史実ではドードーは飛ぶことができず動きも素早くなかったので、人類にとっては捕獲が容易で、食肉として乱獲されたらしい。
 ネオアトラス1469では二次加工品としてドードーの羽をあしらったドードー帽が登場しており、食肉となったという話は出てこないのだが、ともあれ交易を続けていればドードーは減っていき、やがて生産されなくなる。彼らは人間に捕まえられたらなんらかの形で生命を奪われ、子孫を残せはしないようだ……
 モフモフたちはどうやら北の地で大量に繁殖してるようで、どれだけ取引をしても絶滅はしない。しかし、やっぱり毛を取るために大量に屠殺されたりしてんのかな〜……と暗い想像をしてしまう。そんなわけで毎度うっすら後ろめたい気持ちでモフモフ交易路を設定してたのだが、大航海時代オンラインの世界ルールをネオアトラスにも適用していいのなら、もしかしたら交易品として扱われたモフモフたちは、毛を刈られてしまってるだけかもしれない。あのもっふりとした毛を刈られ、モフモフにあるべきもふもふ感を喪失したことでアイデンティティの危機を感じ、一時的に逃げちゃってるだけなのかもしれない。そう思うことにした。
 ところで毛を刈られたモフモフの姿、あまり想像がつかない。どんなんだろ。わりとミステリーだなあ。

ネオアトラス,海や船 編集

これは自分用の備忘。
少し真面目な話というか。

 そのうちもうちょっとちゃんと書いておこうとは思っているが……
 大航海時代を舞台とし、概ねヨーロッパ人を主人公としてヨーロッパを発して未知の新世界へ……というゲームのストーリーやフレーバーを楽しむにあたり、私自身は、そのあとに続く植民地主義についてまったく意識しないわけにいかないのが本当のところ。
 これは、あくまで私個人の屈託で、大航海時代シリーズなり、ネオアトラスシリーズなりの作品そのものをその点において批判する気はないし、プレイヤーがその視点を持たなきゃと主張する気もない。ただ私自身の意識において、史実にそれなりに寄せてる大航海時代シリーズはもちろん、わりと史実を相当にぼやかしながら進むネオアトラスの「世界の不思議と驚異」でさえも、「海のかなた」への憧れも含めて全てヨーロッパから発する視座から生まれたもの、つまりオリエンタリズム的なものが含まれているということは意識し続けないとなあ、というのがある。
 無邪気に驚嘆され、楽しまれる「探索される側」には、日々の当たり前の生活文化があり、自己完結した世界を生きていた。だが、あるときヨーロッパが押し寄せてきて、それは不可逆に、決定的に変わってしまったのだ。やっぱり大航海時代には暗い側面がつきまとっていて、人類史において近代と呼ばれる時期以降、地球の広い地域を覆った植民地主義の発端がそこにあるのだ。そういう歴史的な流れが現実に存在し、今現在、この瞬間にも、地球上にうごめく人類のあれこれを運命づけてしまっている。そのことはいつも意識の片隅においておかねばと思う気持ちがある。
 とはいえ、二次創作は二次創作だ。私は、好きな作品の好きなとこをワァワァ賞賛するためのものとして二次創作を書く気でいるので、その二次創作において、オリエンタリズムだの植民地主義だの、大航海時代や史実の暗い側面に触れる気はまったくない。二次創作を通して、一次作品や世間を批判的に批評する気もまったくない。
 ただ、これは私自身が学問として若い頃に学んだあれこれから来る感覚ではあるんだけど、ヨーロッパからの「探索」をただ善として賞揚することには慎重であるべしという意識は、どこかにうっすらと抱えておかなくちゃという感覚もまた、確かにあるのだ。……あるんだけど、とか言っておいて私が書く二次創作ではわりと無邪気に、遠くへ、海の向こうへの憧れが出てしまっている。まあ私がそういうの好きなのでついそうなっちゃう。勢い良く書いてしまったあとで、ほんのちょっぴり、考えなしだったかなあと葛藤してる部分はある。でもまあ、やっぱり勢い任せに書いちゃうんだけど。
 ゲーム作品として、大航海やネオアトの続編を望む気持ちもたいそうあるが、ゲーム作品は今や、さまざまに異なる歴史や背景や立場を持つ世界中の人が、自分たちの母語で遊ぶアクセス性を備えるようになった。大航海もネオアトも、大航海時代を夢と冒険にあふれたワンダフル世界巡りツアーとしてのんきに語ることはもうできないだろうなあとも思う。特にネオアトはそのへん顕著なんじゃないかと思ってて、無印や2にはあったいろいろな発見物が1469でだいぶ姿を消してしまっているのは、このへんの事情があるのかもしれないなあと思っている。そしてその配慮の感覚は打ち捨てるべきではないと思うし、当然のものであると思う。
 冬コミで無配コピ本作ったとき、この点に触れても良かったけど触れずにすませちゃって、大変のんきに海の向こうへの憧れというとこにばかり焦点を当てるシメで終わらせてしまったので、ちょっと反省気味に、今ここで言及しておく。

メモ,ネオアトラス,海や船,地図や地理 編集

 アフリカ最南端のケープタウンからヨーロッパまで戻ろうと各地でクエ受けながら北上中にアルギンと間違ってアビジャン行きのクエを受けてしまうの巻。今まででたぶん四、五回くらい、同じようなことをしている。

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日記,海や船 編集

マリア・ジビーラ・メーリアンを引いた!!! 引いたよ!!!!
ああああ~~~チョウチョがあっちこっちにデザインされてるおよふく、かわいいねえええ~~~~!!!

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エルネストシナリオ見終えてわりと満足したし、あと一人、シナリオやってみたいかなと思ったピエトロは課金しなきゃなのでやる気失せたし(5000赤石も要求されるとはね!)、もう私originクリアしたことにしていいと思う。

ああ、ジェネリック推しの気配を感じているヴェラクルスの酒場娘、チトラーリの依頼クエだけ進めたいかな。
あと一段階好感度上がれば、たぶんラストの依頼が来ると思う(下の画像は、前回の依頼クエ。急にお祓いをすると言われて、儀式用のアイテムを調達してくるクエだった)

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日記,海や船 編集

 昨日は、ちゃんと寝ると言ったくせに、大航海時代originを寝オチしかけながら進めてたら眠りの約束ギリギリになっちゃって、うう、あと5分しかねーわギリ……と思いながら、最後に別のなにかを確認しようとして、そんで、そのまま寝オチした。目が覚めたら2時半で、電気は煌々とついているし変な姿勢で寝てるし、もちろんねむりの約束は守れてなかった。
 とはいえ追加で睡眠した分の時間を入力しといて即座にまた寝に入ったので、昨晩はトータル100%近くの睡眠となり、ポケモンたちは朝すごい元気だった。120%とか初めて見た。まあ結果的に良しとしよう。

 ちなみに今日は、休日出勤したので仕事を休み、一日、なにをするでもなくもさもさと、洗濯したり布団干したり大航海時代origin進めたりしていた。
 大航海時代、エルネストのストーリーイベントがもうすぐ終わりそう。今がんばっている。
 うーん、今日中で終わるかな……。
 ストーリー自体は最後まで見たけど、クリアアイテムもらうにはクリアしないといけないシメのイベントが一個あるらしく、そのためには中国からヨーロッパに戻んなきゃいけないのだ。いろいろ別の用事こなしながらもたもた進めてるから、今はまだインド洋渡りかけたばかり……あと1時間はかかるぞ多分。

 とりあえず、ストーリー自体はおおむねオリジナルの2と同じ流れで、エルネストとパウラちゃんのラブラブ堪能でき、やっぱ推せるわこのカプ……ってなったりなどした。オリジナルにはなかった南十字星のネタはきゅんってしたね。
 しかしイベントイラストは、ロイドおじさんが急にジパング行くとか言い出してなんとなくジパングについちゃったときの一枚絵がなんか一番気に入った。3人とも妙に元気かわいくて良い絵だった。
 あと原作にいないし一枚絵にも出てこない、他のシナリオだとただのモブCランク航海士のモーリス・ライデン(エルネストシナリオではシナリオ必須航海士ということで外したくても外せない)だが、エル×パウを応援しまくり外堀どかどか埋め立て隊の重要メンバーすぎて、ていうかめちゃくちゃ善人で、ロイドおじさんと一緒になんかほのぼのしてたし、エルネストシナリオはどのメンバーもぽやぽやしててたいへん良かった。ありがとう、ありがとう。
 ところでモーリスは立ち絵で薬指に指輪してるの目立つけど、なにげに既婚者なの??? 見た目は、エルネストよりちょっと年上かなくらいの、青年デザインなのだが。あと服の上からでもわかるくらいいい感じにできあがってる胸筋が気になっている。実はすげー腕っ節が強いとか、なんかそんなのあんのかと思ったけど、別にそんなイベントはなかった。まあ実際のとこ、レア度コモンのモブ航海士だしね……

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 ポイピクの整理も進めてるけど、なにせ今までサイトに上げてなかったやつは、要するにらくがきごった煮すぎるやつだったので、まだちょっとどういうふうに分類しようかなあと迷っている。あと、雑記のほうにらくがきで上げてるやつも、サイトのらくがきページにうpっとこうかなと思い始め、整理にもたもたしている。

日記,海や船 編集

 昨日から楽しみにしてたけど、「古楽の楽しみ」今日の一曲目の「星が船乗りを導くように」は、ガチ中世な音楽で最高だった。
 番組で流れたのは ”The Pilgrimage To Santiago”(Philip Pickett指揮,New London Consort演奏)という盤の2枚目3曲目に入っている"Cantigas de Santa Maria: Ben com'aos"で、いきなり祭りが始まるんかみたいな陽気な笛と太鼓で賑やかに始まってノリノリのザ中世ミュージック!って感じだった。iTuneでアルバム名The Pilgrimage To Santiagoで検索したらお試しで一部聞けた。
 ちなアルバム全体の情報→ https://www.discogs.com/ja/release/52992...

 youtubeで聞ける音源あるかなと探してみると、いくつか演奏あったけど、これが歌詞もついててわかりやすかった。
 
 しかし、先に聞いたニューロンドンコンソート演奏盤と比べると、えらいおとなしく聞こえる。本来的にはこういう演奏のほうが近そうな気はする。こっちはこっちで、よりイベリア感強くて、ますますガチ中世な感じで好きィ。

 なお、番組全体は、冒頭一曲目こそカンティガからだけど、あとはグレゴリオ聖歌のよく知られたメロディ「Ave Maris stella」に始まり、ジョスカン・デ・プレ、モンテベルディ、シャルパンティエと、時代を追って繰り出されるいろんなめでたし海の星祭りで、たいへんめでた楽しかった。

メモ,日記,海や船 編集

上野に古代メキシコ文明展行ってきて、帰ってきてみたらNHKで関連の特番あった。よかった、この放送前に見に行けて。テレビで放送あると、めちゃくちゃ人出増えるからね。

NHKの番組、ナレーションが、大航海時代originでエルネストの声やってる人だ!
あまり声優のことはわからないのでアレだが、なんとなく今プレイしてるゲームで使ってるキャラの声だと、なんか嬉しい。

そうそう、お腹に生贄の心臓載せ太郎像(※別に心臓は載せてない説あり)とか、トラロクとか、大航海時代シリーズ好きだと、おおおあの発見物、このへんとつながるのかぁ!てなる展示物かなりあったので、大航海シリーズファンに結構オススメな展示会だったと思う。

そういえば特別展の特設グッズショップでは、FGOコラボのアクキーとか売ってたので、FGOファンの人にもなかなか楽しい特別展なのかな。FGO遊んでないからよくわかってないけど。

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 実家に帰省するので空港に来てるけど、台風時の大混乱の話を噂に聞いてたもんだから警戒して早めに空港ついたら、めちゃくちゃ時間持て余してしまっている。空港、ハイシーズンだから人は多めだけど、わりと通常に戻ってる気がする。
 それにしてもお土産とかも買って時間つぶしたつもりなのにぜんぜんサクっと買えたので、爆速で買い物済んでしまったんだ。
 私はオバチャンなので、お土産買うとき、そんなに忙しくなさそうだとつい売り場の人に話しかけちゃう。今日は、台風大変だったですねえ、すごかったねえ、て、売り場の人とわあわあ盛り上がってしまった。そんくらい、おみやげ屋も滅茶苦茶混んでるということもなく、わりとゆったりしてる。先週の一瞬台風が過ぎていった時に一日だけ空港が動いたときはものすごい混雑だったらしいから、空港で働いてる人はみんな大変だったと思う。おつかれさまである。
 飛行機の搭乗口あたりでぶらぶらしながら、窓から見えるまだうねりの残るような海を眺めてたら、沖の方から大型貨物船が、これから港に入っていくようだった。内航船の人たちも、荒天をついて島々に物資輸送に来てくれるの、ほんとありがてーのよ。やっと船が来てくれたー!て気持ちになる。昨日までは、まだ生鮮食品の品薄感続いてたからね。

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私、今日はちょっと地図の霧を晴らそうとおもって、南米大陸ぐるっと一周してきたんです。
今回は航海がメインなので、交易品はあまり積めませんでした。
でも、南米大陸の名産品が北欧でどれくらいの値がつくのかな、と思って……おみやげに1単位づつだけ船に載せたはずなんです。
どれも1こだけ……なのに、いつのまにか……増えてたんです
どう考えても1頭だけだったはずのアルパカが、気がついたら、2頭……

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というわけで、大航海時代Onlineでもたまにあった、載せてた交易品の家畜がランダムで増える仕様、Originでもちゃんとあるんだねえ。
これはどうやら繁殖したということらしいんだけど、1頭しかいなくても2頭に増える。妊娠中のメスを載せたということなんだろうか。
Onlineだと航海中に突然動物の鳴き声がして、その家畜の数が増える仕様だった。
しかも増えた家畜に従ってちゃんと鳴き声が違うという芸コマ。
ぼんやり航海してると急に「ぶもー」とか牛の鳴き声がしたりするから、結構ビックリさせられてたね、懐かしい思い出……。
Originのほうは、航海がほぼ自動なもんでほとんど離席してるからわかんないんだけど、多分ひっそり増えてるみたい。

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 で、日が昇ってみたらめちゃくちゃ良い天気なので、朝から洗濯機回してる。その片手間に大航海時代のデイリーこなしてるんだけど、ふと立ち寄ったポルト酒場にエンリケ航海王子がぷらぷらしてたので、大枚はたいて(といってもゲーム内通貨)船団にお迎えしちゃったよ。
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 このゲーム、仲間として雇える提督がいちいち史実の人物なの勉強にはなるんだけど、全然航海とか探検とか海戦とかに係わってない王侯貴族まで登場してほいほい仲間になってくるんで戸惑うわ。うちの船団在籍で唯一のガチャ引きSランク提督、徳川家康なんだよね、ヨーロッパの海で遊んでていいんかい、三河の差配は忙しくないんか???みたいな気持ちには未だになる。

 そんな違和感はまあ拭えないものの、エンリケ殿下、「地図の霧を晴らそう」とか言ってくれるんで、ネオアト脳アタイ「嬉しいこと言ってくれるじゃないの……」みたいな気持ちで喜んでいる。宿屋にいたときも、プレスター・ジョンに言及してたりさ……

海や船 編集

 ちなみに大航海時代シリーズ、大きな街の酒場にいるお店の顔のオネーチャンたちは酒場娘と呼ばれているが、onlineのときからは娘だけでなく息子もオバチャンもいる(まだオジチャンはいないかな、そろそろいてもいいと思う)。
 originでは名称が酒場娘ではなく従業員となっていて、実際に男性従業員もかなりいるんだけど、私は未だに一括して酒場娘(たまに酒場息子)と呼んでいる。しかし韓国開発でテキストは韓国語からの翻訳なためか誤訳がかなり多く、男性キャラの台詞もときどきテキスト上で「よね」「だわ」の女性言葉語尾が入るので混乱する。おかげでかなり端正な顔してるカレーの従業員とか、未だに酒場娘なのか息子なのか確信が持てない。顔立ちは凜々しい少年だと思うし、相槌ボイスは完全に男声(結構野太い声で「よく来たな!」的なことを言ってくれる)なので多分男子で合ってると思うんだけど。

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ちなみに二枚めの選択肢は、「一発かましたれ」を選んだら好感触だった。どうやらパトリスは帝王学に興味がある系の酒場息子で(酒場で働き始めたのも人心の掴み方を学ぶためっぽいことを言っていた)人々の正しきリーダーを目指すマッチョ美少年なので、荒事も辞さないのだと思う。

海や船 編集

 大航海時代origin、デイリーこなす程度に遊んでる。普段は本拠地であるアムステルダム周辺と北欧をぐるぐるしてデイリー消化してるだけだけど、はずみでたまに遠くまで行くクエを受けたりする。
 画像は中米、ベラクルス港の酒場娘チトラーリなんだけど、言動がちょっと推しっぽくてですね……褐色肌で星とか運命とかコメントに差し挟みがちなのでこう、胸がザワつく……でもキャラとしては中米の人なので背景全然違うんだよねえ。好感度上げていって、酒場娘依頼をこなせるようになると依頼クエ通してキャラがもっと見えてくるはずなので、がんばって仲良くなりたいではある。でもベラクルスは遠いンゴ……(ヨーロッパひきこもりのみじめな鳴き声)

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なにで検索してたか忘れたけど、なんかでググッてたらたまたま、15世紀末から16世紀前半にリスボンでも仕事してたドイツ商人の日記を邦訳してくださってる紀要論文を見つけて、PDFダウンロードできたので、ありがたく読んでいる。
 日記の書き手はアウクスブルグ出身のレームさんという商人なんだけど、子供時代から書き起こして、どんなふうに技能や経験を積んで商人になったか、いつ、どこへ、どれくらいの期間で往来し、どんな仕事をしたか、が簡潔にたくさん書かれてる。
 当時の交易の感じが具体的に伝わるので勉強になるのはもちろんだが、そんな堅苦しい感じでなく読める平易な内容で、普通に面白い。
 下宿屋の女将がケチすぎて飯がまずいとか、リスボンで商売するのかなり大変だったのでもう二度目はないぜ!と思ってるのに商会からはまたリスボンで一働きしてこいや!て言われて不承不承リスボンに向かったり。と思うと同僚たちと一緒の交易ツアーはなかなか楽しんでたり。まったく現在のサラリーマンな感じに見えて、親しみ持てる。

「<史料>ドイツ中世商人の日記の邦訳(1) : 「ルーカス・レームの日記」(1494-1541年)」(山本 健,敬愛大学国際研究10号,2002年)
(他、〜(7)まで。)
https://keiai.repo.nii.ac.jp/index.php?a...

ネオアトラス,海や船 編集

以前自分のツイッタアカウントで映画『1492 コロンブス』のサントラ動画にリンク貼ったけど、その動画の中で木の棒を海に落として船速測ってるシーンが一瞬出てくる。この木の棒がログ(丸太の意)2:38らへん。 https://youtu.be/aCynyt9z8CQ

メモ,海や船 編集

わかりやすさとか他の項目との統一感とかの要因でこのページのタイトルを「LOG」から「雑記」に変えたけど、ログって言い方使いたかった気持ちもある。元は帆船時代に遡る航海用語だもんね リンク

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